式 辞 暦の上では春とはいえ、まだ肌寒さが残る今日、守山市立吉身小学校 第51回卒業証書授与式が、挙行できますことに心より感謝申し上げます。また、本日はご来賓として守山市長 森中高史 様をはじめ、多数の方々にお越しいただきました。高段からではございますが、改めてお礼申し上げます。誠にありがとうございます。
さて、卒業される132名のみなさん、ご卒業おめでとうございます。卒業証書を受け取る「凛とした姿」を見て改めてみなさんが過ごした六年間が充実した日々であったのだと感じています。 卒業証書は、みなさんの六年間にわたる「努力の結晶」です。そして、かけがえのない一人ひとりの「成長の証」です。
みなさんは、何事にも一生懸命取り組むことができるすばらしい六年生でした。運動会に修学旅行、この卒業式もそうです。やらされてやるのではなく、自分たちで作り上げてきました。みなさんがさまざまな活動に一生懸命取り組んできた姿は吉身小学校の伝統として後輩たちに末永く受け継がれていくことでしょう。
学年目標「ロックオン」 2つの意味を持つその言葉の実現に向けて、頑張ってきた皆さん。たくさんの活動の中で、いつも自分の目標を「ロックオン」し、努力を重ねてきました。また、最高「ロックオン」といえる仲間づくりをめざし一人ひとりが「仲間」を大切にしながら成長し続けてきました。今の自分が最高と言える「自信」と「誇り」を持ち、これからも「夢や目標」に向かって大きくはばたいてください。きっとみなさんの夢は未来に向けて大きく広がっていくことでしょう。学校のリーダーとして、素晴らしい吉身小学校をつくってくれてありがとうございました。
さて、卒業生の皆さん、これから新たなステージに進みますが、人生の中で出会うさまざまな挑戦や困難にどのように立ち向かうかが、皆さんの成長を大きく左右します。今日は、2人のアスリートについて紹介し、皆さんにとって大切なことをお伝えしたいと思います。 まずは、今、日本の女子卓球界をリードし、先のパリオリンピックでも、女子シングルスで銅メダルを獲得した早田ひな選手です。早田選手は、東京オリンピックにおいて初めての五輪出場を果たしました。しかし、同年齢の平野選手や伊藤選手の陰に隠れて、リザーブ つまり補欠としての出場で、試合に出ることは、かないませんでした。しかし、リザーブとして練習相手に徹した早田選手は、次のように語っていました。「東京オリンピックでは悔しい思いをしたけれど、その経験があるからこそ、パリ五輪に向けてもっと努力を重ね、必ずリベンジしたい」と。そして、パリ五輪では見事シングルスで銅メダルを獲得したのです。どうせ補欠だから、どうせほかの人にはかなわないからと、あきらめてしまえば、この銅メダルはなかったでしょう。
もう一人のアスリートは、そうみんなの大先輩、南井瑛翔選手です。彼もまた東京パラリンピックでの悔しい思いを乗り越えてパリパラリンピックで結果を出した一人です。東京パラリンピックでは、個人2種目とリレーに出場しましたが、個人種目では決勝のレースに進むことはできませんでした。生まれつき左足首から先がない南井選手は、五歳で水泳を始めました。そして中学3年生でパラ水泳の世界を知り、世界への第一歩を踏み出しました。みなさんがこれから向かう中学校でもこのような人生の転機が訪れるかもしれません。その後、世界大会に出場し、日本記録やアジア記録を塗り替えていきます。そして、迎えた東京パラリンピックの舞台では、残念ながら納得のいく結果を残すことができませんでした。しかしそれであきらめることなく、次のパリパラリンピックに思いは向いていました。そして、見事に2種目で決勝レースに進出し、100mバタフライでは世界の6位に輝きました。先ほどの早田選手と同じように、あきらめていればパリでの結果は残せていなかったでしょう。
この2人から学べることは、どんなに努力しても、うまくいかないことや悔しい思いをすることがあるということです。しかし、それを乗り越えることで、人はさらに強く成長することができるということです。まさに不撓不屈の精神が今の2人を支えているのだと思います。 そして2人は今もなお、さらに上をめざして努力を重ねています。卒業生の皆さん、これからの人生でも、何度も壁にぶつかることがあるでしょう。しかし、その壁を乗り越えるためには、諦めずに挑戦し続けることが大切です。悔しい思いをしっかり受け止め、それを次の成長への力に変えていくことが、未来を切り開く大きな力となります。早田選手や南井選手のように、自分を信じてそして、仲間と協力しあいながら一歩一歩ともに成長していってください。先生たちは、陰ながらみなさんを応援し続けます。
保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。 小学校生活の6年間。そのなかに、語り尽くせぬ多くの喜びと、多くのご心配、ご苦労があったことと思います。今、このように立派にたくましく成長された我が子の姿を目の前にして、感慨もひとしおのことと存じます。この大事な小学校生活を、皆様と共に子育ての一翼を担えましたこと、心より誇りに思います。これから、中学校という新しい環境で、また、様々な困難に出会い、迷ったりくじけそうになったりすることがあると思います。どうぞ、これまで以上に、温かく子どもたちを見守り、支え、励ましていただきますようお願いします。
それでは、卒業生のみなさん、いよいよお別れのときです。中学生になってもあきらめない強い意志を持ち、人を大切にすること。友だちを大切にすること。そして何よりも自分を大切にすることを忘れずにがんばってください。みなさんの中学校でのますますの活躍をお祈りして式辞といたします。
令和7年3月19日 守山市立吉身小学校長 小泉 英之 |